借金6,500万円。それでも農園を拡大する理由。

今日はちょっと、農園経営のお金の話をしてみようと思います。

タイトルだけ聞くと結構インパクトあると思うんですけど、ぼくは今、借入の残高がだいたい4,000万円くらいあります。

で、これからさらに2,500万円くらい借りる予定です。

なので、全部合わせると借金が約6,500万円。

数字だけ見ると、まあまあですよね。

僕自身も、農業を始めた頃に「将来自分が6,500万円借金するよ」って言われたら、たぶん「いやいや、それは無理じゃろ」って言ってたと思います。

でも今は、そのお金を借りてさらに農園を大きくしようとしています。

今日はなんでそんなことをするのか。
借金って怖くないのか。
本当に返せると思っているのか。

そんな話をしてみようと思います。

まず、僕がやっているのは観光農園です。

いちご狩りを中心にやっていて、今は年間でかなり多くのお客さんに来てもらえるようになりました。

もちろん最初からそうだったわけではありません。

ハウスを建てたり、設備を入れたり、お客さんが来てもらえる場所を作ったり。

農業って、始める前にかなりお金がかかる仕事なんです。

普通の商売だったら、商品を仕入れて売る、みたいなこともできますけど、農業の場合はまず土地があって、ハウスがあって、設備があって、苗を植えて。

そこから何ヶ月も何年も育てて、やっと売上になる。

しかも、雨が降ったり、暑すぎたり、病気が出たりしたら、予定通りいかないこともあります。

なので改めて考えると、結構怖い商売だなって思います。

じゃあ、なんでさらに借金して拡大するのか。

一番大きい理由は、
「今のお客さんが来てくれているうちに、次の柱を作っておきたい」
と思っているからです。

今はいちご狩りが農園の中心です。

でも、いちごだけだと基本的には冬から春が中心になります。

逆に秋は、農園としてまだ弱い。

そこで今、ぶどうを作っています。

これからぶどう狩りも本格的に始めていきたいと思っています。

春はいちご。
秋はぶどう。

そうすると、一年の中でお客さんに来てもらえる期間が長くなるし、一年を通して一定の雇用環境が整います。

さらに、ただ果物を買ってもらうだけじゃなくて、
「ここに遊びに来たい」
と思ってもらえる農園にしたい。

僕はそこを目指しています。

なので今回のお金も、単純に畑を増やすためだけのお金ではありません。

ぶどうを増やしたり、お客さんを受け入れるための施設を作ったり、販売する場所を整えたり。

農園自体の価値を上げるための投資です。

ただ、もちろん6,500万円という数字は軽くないです。

毎月返済もあります。

売上が下がっても返済は待ってくれません。

正直、「絶対大丈夫です」とは言えません。

農業なので、天候もあるし、病気もある。

お客さんが来なくなる可能性だってあります。

だから怖くないと言ったら嘘になります。

でも最近すごく思うのが、
「借金が怖いかどうか」よりも、
「そのお金を何に使うのか」の方が大事なんじゃないか、ということです。

計画を立てて、お金を借りて、借りたお金で設備を作って、果物を作って、お客さんに来てもらって、売上を作る。

その利益から返済する。

だから僕は、借金そのものより、
「借りたお金がちゃんと働いているか」
を見るようにしています。

もちろん、何でも拡大すればいいとは思っていません。

実は今はむしろ、
ただ農園を大きくすることには結構慎重です。

面積を2倍にしたら利益も2倍になるかというと、そんな簡単ではありません。

人も増やさないといけない。
管理も難しくなる。
忙しくなる。
設備も増える。

売上は増えたのに、手元にお金が残らないということもあります。

実際にそんな経験もしてきました。

なので今僕が考えているのは、
「大きい農園を作る」というより、
「利益がちゃんと残る農園を作る」ということです。

できれば利益率の高い商品や体験をいくつか作りたい。

いちご狩りだけに頼らず、
ぶどう狩りもあって、
直売もあって、
加工品もあって、
体験もある。

そうやって少しずつ柱を増やしていきたいと思っています。

あと、僕自身、最近考え方が少し変わってきました。

昔は、
「借金を早く返してゼロにしたい」
という気持ちが強かったんです。

もちろん、借金が少ない方が精神的には楽です。

でも経営をしていると、
借金をゼロにすることだけが正解でもない。

例えば手元のお金を全部返済に回して、通帳にほとんどお金がなくなったら、何かあった時に動けなくなります。

機械が壊れた。
不作になった。
新しいチャンスが来た。

そんな時に、現金がある方が強い。

だから今は、
「借金をゼロにする」
というより、
「借金があっても、ちゃんと現金を持っている会社にしたい」
と思っています。

そして最終的に僕が作りたいのは、単なる農園ではありません。

果物を売る場所というより、

「果物をきっかけに、人が来る場所」

にしたい。

子どもの頃にいちご狩りに来た人が、
大人になって自分の子どもを連れて来てくれる。

春はいちごを食べに来て、
秋はぶどうを食べに来る。

そこでジュースを飲んだり、
芝生で過ごしたり、
農園の成長を一緒に楽しんでもらう。

僕はそういう場所を作りたいと思っています。

そう考えると、今回借りる2,500万円も、
単なる借金ではなくて、
その未来を作るためのお金です。

もちろん失敗する可能性はあります。

6,500万円という数字を見ると、
僕自身もたまに「結構あるな」と思います。

でも一方で、
「これだけのお金を銀行が貸してくれるくらいの事業になったんだな」
とも思います。

借金が増えること自体を自慢するつもりはありません。

借りた以上は、絶対に返さないといけない。

だからこそ、
そのお金をどう使って、
どう利益を生み出して、
どう農園を成長させるか。

ここからが経営者として一番面白いところだと思っています。

ということで今回は、

「借金6,500万円。それでも農園を拡大する理由」

という話をしてみました。

また何年か後にこの文章を見返して、

「あの時借りてよかったな」

と言えていたら、一番いいですよね。

逆に、

「あの6,500万円が地獄の始まりでした」

ってなっている可能性もゼロではありません笑

それも含めて、これからどうなっていくのか。

農園の成長過程も話していけたらいいなぁと思っています。

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